風水は古代中国から活用されてきた環境学で、住居選びや家具の配置などの住環境によって、良い運気を呼び込むための学問です。東洋思想のベースである陰陽五行論を用いて、その土地に流れる運気、つまり自然環境と人との波長を合わせ、調和を図ります。
一般的に知られている風水は、吉方位や凶方位、ラッキーカラーといった占い的なイメージが強いかもしれませんが、風水の中で重要な要素はそれだけではありません。
あなたの運気に影響を与える住環境の3つの要素をチェックしてみましょう。
1．龍の道（運気の流れ）
2．家具の適切な配置
3．温かみのある色の使用
風水師は「気」と呼ばれる龍の通り道、つまりエネルギーの流れを見極める仕事です。運気は目には見えませんが自然界のあらゆる場所に存在し、私たちの生活や運命に影響を与えるものとされています。良い気（正気）に満ちた場所には人のエネルギーを活性させる力があり、健康や幸福感を向上してくれますし、悪い気（邪気）は本来のあなたの運勢にマイナスな影響を与えます。住居の間取りを吉凶判断する以前に、まずは家の中を龍がスムーズに動けているかどうかを調べてみましょう。運気の停滞しているよどんだ場所があれば、そこがカイゼン点です。
気の流れのイメージは龍が玄関から入り、各部屋の隅々まで行き渡るようなイメージです。ドアや窓の開閉がスムーズに行えるように扉の出入り口や通路をスッキリと開放的にしましょう。龍の動きを妨げるような障害物（家具や不要な置物）があると先に進めなくなってしまいます。いくら吉方位のお部屋だったとしても、そこは気というエネルギーが入ってこない場所ですから「吉方位で寝てるのに全然運がよくならないわ」といった事が起こるのです。せっかく良い器を持っているのに中身は空っぽで満たされていないわけですから当然そうなります。
同じ間取りの家でも、住む人によって運気は変わります。いろいろな要素があるのですが、ひとつは、どんな大きさやサイズの家具を、どこに、どんな風にレイアウトするかによって、龍の動き（気の流れ）が変わります。その気の流れの法則を知ることで、龍の動きを変える事ができます。寝室やリビングなど、龍を呼び込みたい場所には、龍が通りやすい道を作ることで、部屋の隅々まで栄養たっぷりの運気が届きます。ドアや窓からの自然光や、風なども龍とされるので、良い龍（運気）が流れ込んでくる配置を心掛けましょう。
また、家具同士のバランスにも気を配ります。素材や色調、インテリアのテイストが調和した家具を選び、バランスの取れたコーディネイトを目指します。風水では、インテリアコーディネイトに加え、五行（木、火、土、金、水）のバランスを図ることで運気を安定させます。
家具を配置するときのポイントは、それぞれの高さが極力凹凸のないように並べることです。高低差があったり、また左右不対称な配置だとインテリアは美しく見えません。（プロのコーディネーターさんのレイアウトで美しく調和がとれており、安らげる空間になっている場合はOK）例えばリビングのテレビボードの横に同じ高さの観葉植物を飾ってみたり、シンメトリー（左右対称）にするのも風水ではオススメです。調和のある環境が整うと、心地よく過ごすことができますし、ポジティブなエネルギーを満たすことができます。
温かみのある色は、心地よさや安心感を与えてくれます。風水でオススメの温かみのある色は、オレンジ、イエロー、ブラウン、明るいグリーンなどです。オレンジやイエローは活力や情熱を表現しますし、ブラウンや明るいグリーンには癒しと心の安定感を与えてくれます。
部屋の壁や家具、装飾品などにこれらの色を取り入れることで、温かみと活気が感じられる空間を作り出すことができます。ただし、色の使い方にはバランスも大切です。適度な量や配置で、他の色との調和を保ちながら演出してみましょう。
住まいやオフィスにとって風水が最も大切にしているのは、カラーではありません。龍の動き（気の流れ）を整えることです。風通し良く運が舞い込む環境、家具の配置や美しい空間は、そこに暮らす人、働く人の心理にじわじわと影響を与えていきます。ポジティブな影響を受けられる環境作りのご参考にしてみてください。
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