全国民に毎月7万円支給する「ベーシックインカム制度」は始まる?
金運専門風水師の宙SORAです。
国民全員に一律の金額を毎月支給する「ベーシックインカム制度」。日本でも「毎月7万円を全国民に支給する」という話も出ていますね。これには賛否両論あります。
確かに母子家庭や持病などで、どうしてもフルタイムで働けない方もたくさんいますので、ある意味私はあってもいいと考えています。ただ・・・そこから先の未来を予測すると、良いことばかりではありません。
世の中は一見良い変化に思うことでも、変化には弊害が伴うことも多く、必ず何かしらの“副反応”が起こります。アフターコロナに向けて、いま日本だけでなく、世界が劇変していくでしょう。風水でも2024年から第9運(火の気)に入りますから、9運とはどんな時代になるのかということも併せて考えてみたいと思います。
日本に増えてきた「相対的貧困層」
難しいことは抜きにして、貧困の定義について簡単に説明します。まず貧困には「絶対的貧困」と「相対的貧困」の2つがあります。
絶対的貧困
1人あたり1日約200円以下で生活する人のことです。日本にはほとんどいませんが、世界にはなんと7億人以上の人がこうした暮らしをしているのです。
(ちなみに日本の人口は1億2千万人ですから日本の全人口の約6倍もの数なんです)
相対的貧困(日本の場合は年収127万円以下/2018年)
国や地域の標準的な人と比べて、貧しい生活をしている人のことです。日本の場合をざくっと説明すると、2018年の国民の所得の中央値(平均値ではなく、実際にもらっている人が多い年収層)は254万円。この半分の年収127万円未満で生活している世帯が相対的貧困層と呼ばれます。日本は15.4%。なんと6.5人に1人がこのゾーンに入るのです。
日本の「一億総中流時代」はとっくに終わっている
生徒さんなどと話をしていると、日本は年々格差が開いているのに、まだ気づいていない人が多いように感じます。まるで「ゆでガエル」。水からゆっくり温められているうちに、気づいたら茹でられていた、という例え。ずっと平和だったから、平和ボケしてしまっているように感じます。これだけ格差が開いてきたというのに、なんだかみなさん呑気だな~と。
ニュースや統計を見ても、日本の所得格差は開くばかりです。中流層がどんどん減り、一部の富裕層と多くの貧困層に年々分かれているのです。不景気で全員の年収が下がっているのではありません。日本はお金持ちも年々増加傾向なんです。
日本の富裕層は約133万世帯もいる!(2019年)
富裕層の定義をざくっというと、金融資産が1億円以上だと「富裕層」、5億円以上だと「超富裕層」です。
2019年は超富裕層が8.7万世帯、富裕層が124万世帯で、計132.7万世帯が富裕層になります。全世帯数が約5690万世帯ですから約2.3%、100軒中2軒が富裕層のお家ということです。
日本はたった2年で6万世帯もの富裕層が増えた(2019年)
2年毎に調査をしているらしいのですが、2017年から2019年の2年間でなんと6万世帯も増加しています。
ちなみに2005年には計86.5万世帯しかいなかったので、たった14年で46万世帯もお金持ち家庭が増えているんです。貧困層も富裕層も増え、格差が広がっているのがわかりますね。
日本の「所得格差」は先進国41ヵ国でワースト8位
このように、知らず知らずのうちに、「中流」「一般的」「普通」という人生の選択肢がじわりじわりと減っていることに気付いていただけたでしょうか? ユニセフの調査では、日本の所得格差は先進国の中でもかなり開いており、41ヵ国中ワースト8位(ユニセフ2016年の報告書)。
年収の中央値は370万円(男性356万円、女性272万円)
日本の平均年収は436万円ですが、中央値は370万円です。(令和元年分)平均値は一部の超富裕層が引き上げてしまいますから、格差が広がっている現代では、あまり参考にならない数字です。それよりも、データのほぼ中央にくる値である中央値のほうが、日本の一般的な年収という感覚に近い数字になります。
中間層が減少してきた現代、私たちは普通に働いているだけなら、年収は下がっていく傾向です。何かしら知恵を絞って収入を上げていくか、反対に、お金を追わない、低所得でも楽しめるライフスタイルを選択する時代なんだろうな、と感じています。
女性の貧困問題
現在、65歳以上の高齢女性の貧困率は22.3%。なんと5人に1人もが貧困状態にある日本。この中でも夫や家計費を援助してくれる家族のいる人ならいいのですが、生涯独身であったり、離婚などで一人暮らしの方や、さらには引きこもりのお子さんを抱えた高齢女性の相談もありますし、生徒さんとの会話でもよく耳にします。
女性全体で見れば、3人に1人が貧困層ともいわれています。「貧困女子」という言葉も生まれたくらい、現代では深刻な問題です。大きく2つの要因があるようです。
①男女格差(ジェンダーギャップ)
日本は149か国中なんと110位・・・。国会議員や管理職になる女性の比率が、他国に比べて極端に低いのです。つまり「日本は女性にとってまだまだ昇進しにくい社会」であるということです。
2024年からの第9運(20年間)に、この問題は大きく改善されると思います。現在、男女の年収格差は約245万円。副反応としては、この格差が縮まる分、昇進できない男性が増え、男性の年収が下がることを意味します。
②非正規雇用
女性の場合、母子家庭で子育てに忙しく正社員ではなく、自由度の高い非正規雇用を選択する人も多いようです。
また、20代女性も自ら非正規雇用を選択して、正社員として働かない、自由な道を選ぶ人も増加しています。
低所得なら年金受給額も少なくなる
低所得の人は、年金受給額も低くなります。厚生年金の方は、所得に応じての保険料額を納めますが、国民年金の人は一律ですが40年間全額納付していれば、満額で月6.5万円ほどの年金受給額になります。しかし現在国民年金の平均受給額は約5.5万円です。
厚生年金の方はどうでしょう?2018年の平均受給額は約14.7万円(男性16.6万円、女性10.3万円)です。男女比が月額6万円もあります。正社員でも、パートやアルバイトでも、女性の年金受給額は低い傾向にあります。
所得格差時代の生き方
①収入を上げる
成功やお金を追わない人が増えた半面、二極化社会ですから大きく稼ごうとする動きも増えています。ビットコインをはじめとした仮想通貨や株式投資、不動産オーナー業などを始める若者も増えてきました。本業だけでは大きな資産にはなりませんから、ある一定期間、徹底的に節約して最初の種銭をつくり、投資に回していく人生です。
または、テクノロジーの進化により、新しいビジネスがどんどん生まれていく、新時代の幕開けでもありますから、ベンチャー企業を立ち上げたり、今の仕事で独立し、進化系スタイルで一気に飛躍していく人も増えていくでしょう。ちなみに私はこちらのコースを選択しています。これまでの占い師のあり方とは異なるビジネス展開や事業計画を日々模索し、トライしています。
②スローライフを楽しむ
田舎に移住し、年収100万円以下で生活を楽しむ人も増えてきましたね。都会の雑踏の中で揉まれ、出世を競い合う人生だけがすべてではありません。ですからこちらの生き方も私はアリだなと思っています。これまでのように型にはまった生き方、働き方ではなく、それぞれが個性を出して、自分らしく生きる時代が、ようやく日本にも来たんだな~と感じています。
ただし、こちらの人生を選択した人は、老後の資金のことだけは、しっかり考えておいてくださいね。
●年金のこと
●収入がSTOPした後の生活費のこと
●住居費のこと
●免許返納後の移動手段のこと(自動運転になっているかも)
●買い物や通院のこと
まとめ
100年振りに時代が大きく変わってきたように思います。いい大学を出て、大企業に勤めて出世を狙い、結婚して子供を産み、家を購入して住宅ローンを払う・・・こんな「一般的な生き方」だけでなく、自分の生きたい道を、自分で選んで進む。そんな時代が来たように思います。決められたレールが好きだった日本人にとって、これからの時代は次々と自分で選択することを求められるようになります。最初はどうしたらいいかわからなくてちょっと不安になるかもしれませんが、人間はやがて変化に順応していく生き物です。慣れてしまえば、多様化する時代には、これまで経験することのできなかった、楽しい選択肢もたくさんあるのです。
これからの数10年、キーワードは「他人の目を気にせず、心(本音)と対話し、自分で決める」こと。それができる人が、幸せになっていく時代です。
金運専門風水師:宙SORA