宙SORAのブログ
風水九運「離=火の気」で変わった採用基準——“AIの暴走に気づける人財”とは何か
① なぜ今、採用基準が問われるのか
この記事では、風水の九運から採用基準の未来を読み解きます。
財務省が打ち出しました。「私立大学を、2040年までに250~400校削減する」と。
現在624校ある私立大学が、最大224校になります。同時に、定員割れの私立大学の一部では、大学の授業で「たし算・ひき算・かけ算・わり算」を教えているという現実も明らかになりました。義務教育の内容を、大学の教壇で。
「大卒」という肩書が、履歴書で意味を持ち続けると、まだ思えますか。
これは少子化の話でも、教育行政の話でもありません。経営の現場に立つ人間として読むと、このニュースはひとつのシグナルです。採用・人材評価の前提が、構造から変わりつつある。
そして、この変化には理由があります。
中国形而上学(風水・四柱推命・奇門遁甲を含む、東洋の戦略的知的体系)では、時代のエネルギーが約20年ごとに変わると捉えます。2024年、その転換点を迎えました。新しい時代のエネルギーは、採用基準だけでなく、経営判断のあらゆる場面に影響を与えています。
この記事では、時代のエネルギーという視点から、採用基準の未来と、経営者が今すぐ問い直すべきことを具体的に書いていきます。
② 八運と九運——時代のエネルギーが採用基準を作る

三元九運とは何か
中国形而上学の時間軸に「三元九運」という概念があります。
天・地・人の三つの力が交差する大きな時間の流れを、九つの運(うん)に分けて捉えるものです。
一運は約20年。九運で一巡し、180年かけてひとつのサイクルが完成します。
重要なのは、各運にはそれぞれ固有のエネルギーと象意(象徴的な意味)があり、そのエネルギーが時代の価値観・社会構造・人間関係のあり方を規定するという考え方です。
占術は神秘ではありません。
大きな時間軸の構造を把握し、意思決定の精度を上げるための戦略ツールです。
八運「艮(ごん)」——蓄積と固定の時代
2004年から2023年の20年間は「八運」でした。
八運を司るのは「艮(ごん)」の卦。
艮の象意は、山・蓄積・固定・物質・階層構造です。山は動かない。積み上げたものが価値を持つ。そういう時代でした。
採用の文脈に置き換えると——
- 「どこの大学を出たか」
- 「どの会社に在籍していたか」
- 「どんな資格・肩書を持っているか」
という、外から検証できる固定した属性が、人材評価の主軸でした。
なぜか。情報が非対称だったからです。履歴書の向こう側にいる人間を、数枚の書類で判断しなければならない構造では、「大学名」という統一的なスクリーニング指標は合理的な近似値として機能していました。積み上げてきた肩書が、その人間の能力の代替指標として使われていた時代です。
八運の20年間で、私たちは「肩書で人を測る」という評価ロジックを、無意識のうちに当然のものとして内面化しました。
九運「離(り)」——露見と発信の時代
2024年から、時代は第九運に入りました。
九運を司るのは「離(り)」の卦。
離の象意は、火・知性・美・情報発信・透明性、そして——露見(ろけん)。
離とは、太陽の光です。光は、すべてを照らします。影に隠れていたものも、見えていなかったものも、光の前では隠しようがない。
「露見」とは、隠れていたものが白日のもとに晒されるということです。
八運が「蓄積・固定」を評価したのに対し、九運が評価するのは「発信・流動・本質」です。外側の肩書ではなく、内側の実質が問われる時代に入りました。
中身のない肩書は通用しなくなる。
実績のない権威は剥がれていく。
逆に、コツコツと実力を積み重ねてきた人間が、正当に評価される。
財務省の削減案も、私大53%の定員割れも、大学で四則演算を教えているという現実も、偶然ではありません。九運「離」が必然的に引き起こしている「露見」の一形態です。大学という看板が「安心材料」として機能していた時代は、構造から終わりを迎えています。
八運と九運——採用基準の対比

整理すると、こうなります。
八運(2004〜2023年)が評価したもの:学歴・資格・有名企業出身・年功・前例踏襲
九運(2024年〜)が評価するもの:本質・発信力・判断力・実質的な問題解決能力
採用基準を「八運仕様」のまま使い続けることは、前の時代のロジックで次の時代を戦うことを意味します。地図が古ければ、正しく歩けません。
③ AIと九運——「使える」と「気づける」は別物
九運「離」のエネルギーが加速させているもうひとつの現象があります。AIの急速な普及です。
離の象意には「知性・情報」が含まれます。AIとは、人類が蓄積してきた知識・情報を瞬時に処理し、答えを出すシステムです。九運の火のエネルギーが、情報の流動と拡散を加速させている——AIの台頭は、時代のエネルギーと完全に合致しています。
そしてAIの普及は、採用基準に決定的な変化をもたらしています。
「知っている」は、差別化になりません。ChatGPTに5秒で答えが出ることを、採用コストをかけて人間に担わせる必要はもはやない。知識の均一化が起きたいま、「何を知っているか」ではなく「何を問えるか」「AIの出した答えの方向性を正せるか」が、人材の本質的価値になっています。
ここで、重要な落とし穴があります。
「AIを使える」ことと「AIの暴走に気づける」ことは、まったく別物です。
例①:採用の落とし穴——問いが浅い人材がAIを動かすとき
優秀に見える人材を採用したとします。ITリテラシーが高く、AIツールを使いこなしている。業務の効率化も進めている。一見、申し分ない。
しかし、その人材の「問いの質」が浅かったとしたら、どうなるか。
AIは、問いに対して忠実に答えを出します。問いが浅ければ、答えも浅い。問いの方向性が間違っていれば、答えも間違った方向に向かいます。そしてAIは、自分が出した答えが間違っていても、指摘しません。
問題は、その答えを受け取る人間側に「これはおかしい」と気づく力がなければ、間違った方向にそのまま加速してしまうことです。
AIが出した「もっともらしい答え」を鵜呑みにした結果、組織が間違った方向に走り続ける。誰も気づかないまま。気づいたときには、取り返しのつかない判断ミスになっている。
「AIを使える人材」を採用したつもりが、「AIの暴走を加速させる人材」を採用していた——これが、九運時代の採用における最大の落とし穴です。

例②:経営者自身の落とし穴——「AIがあればコンサルは不要」という誤解
もうひとつ、経営者自身に起きている落とし穴があります。
起業したばかりの経営者から、こういう声を聞くことがあります。
「AIがあるから、経営コンサルタントやメンターは不要だと思っていました」と。
気持ちはわかります。
AIに経営の悩みを相談すると、それらしい答えが返ってくる。
マーケティング戦略も、組織論も、財務の基礎も、聞けば教えてくれる。コストもかからない。
しかし、ここに深刻な落とし穴があります。
経営の基礎知識が浅い状態でAIに問いを立てると、AIは「それらしい答え」を出します。
問題は、その答えが自社の実情に合っているかどうか、業界の構造を正しく捉えているかどうか、長期的に見て正しい方向かどうかを、経営者自身が判断できないことです。
AIは、間違いを教えてくれません。問いが浅ければ、浅い答えを、自信満々に返してきます。
経営の基礎知識・業界の構造・市場の実態——これらを自分の中に持っていない経営者は、AIのアドバイスが暴走していても気づけない。気づいたときには、事業の方向性が大きくズレていた、ということが起きます。
「AIを使いこなしている」つもりが、「AIに使われていた」という状態です。
九運「離」が照らし出すのは、こういう現実です。ツールを持っていることと、ツールを正しく扱えることは、まったく別物です。採用においても、経営においても、問われているのは「本質を見抜く力」です。
④ 実装——採用・組織評価を九運仕様に変える
では、具体的に何をどう変えるのか。九運「離」の時代に対応した採用・組織評価の実装を、四つの視点から書いていきます

視点①:採用基準の棚卸し——「八運仕様」を手放す
まず、自社の採用基準を一度すべて書き出してください。
学歴・出身企業・資格・年齢・経験年数——これらのうち、「安心材料」として使っているものはいくつありますか。
「安心材料」として使っているということは、それが本質的な能力の証明ではなく、判断を省略するためのスクリーニングとして機能しているということです。八運の時代には、それで十分でした。情報が非対称だった時代、肩書は合理的な近似値だったからです。
しかし九運では、その近似値が崩れています。大卒という肩書が四則演算の証明にならないように、有名企業出身という肩書が実務能力の証明にならないケースが増えています。
棚卸しのポイントは三つです。
一つ目。その基準は「本質的な能力」を測っているか、それとも「肩書の有無」を確認しているだけか。
二つ目。その基準で採用した人材が、実際に期待通りのパフォーマンスを発揮しているか。過去の採用実績を振り返り、「学歴が高かったが活躍しなかった人材」と「学歴は低かったが活躍した人材」の比率を確認してください。
三つ目。その基準は、九運が求める「発信・判断・本質把握」を評価できる設計になっているか。
視点②:面接・評価で「問いの質」を見る
九運仕様の採用において、最も重要な評価軸は「問いの質」です。
面接では、候補者が「何を答えるか」より「何を問うか」を見てください。
具体的には、こういう問いを面接に組み込むことをお勧めします。
「あなたが直近で、AIを使って判断したことを教えてください。そのとき、AIの出した答えをどう検証しましたか」
この問いに対する答えで、その人材がAIを「使っている」だけなのか、AIの出した答えの方向性を「正せる」のかが露見します。
「AIに聞いたら〇〇と出たので、そのまま実行しました」という答えは、九運時代においてはリスクです。「AIの答えを参考にしつつ、〇〇という観点から検証し、△△という判断をしました」という答えができる人材が、本質を持っています。
もうひとつ有効な問いがあります。
「あなたが過去に、自分の判断が間違っていたと気づいた経験を教えてください。何がきっかけで気づきましたか」
この問いで見えるのは、自己修正能力です。AIの暴走に気づくためには、まず「おかしい」と感じるアンテナが必要です。そのアンテナを持っているかどうかは、過去の自己修正の経験から読み取れます。
視点③:組織全体を九運対応にする——評価制度の見直し
採用基準だけを変えても、組織の評価制度が八運仕様のままでは意味がありません。
八運の評価制度の特徴は、前例踏襲・マニュアル遵守・年功序列です。「決められたことを正確にこなす」ことが評価される構造です。
九運の評価制度に必要なのは、「問いを立てた人間が評価される」仕組みです。
具体的には——
現状に疑問を呈した人間を評価しているか。「それ、本当に正しいですか」と言える空気が組織にあるか。前例を踏襲せず、新しい方法を試みた人間が正当に評価されているか。AIの出した答えに「待ってください」と言える人間が、組織の中で発言権を持っているか。
逆に、こういう組織は九運において脆弱です。上の判断に疑問を呈することがタブーになっている。前例踏襲が美徳とされている。「AIがそう言っているから」が最終判断の根拠になっている。
組織の評価制度を棚卸しし、「問いを立てた人間」「自己修正できた人間」「本質を見抜いた人間」が正当に評価される仕組みに変えていくことが、九運対応の組織づくりの核心です。
視点④:経営者自身が「看板」に依存していないか
最後に、これは採用する側の話でもあります。
「〇〇出身」「〇〇受賞」「〇〇メディア掲載」——自分自身の肩書が、いまも通用すると思っていないか。九運の離は、外側に向かうだけでなく、自分自身も照らします。
経営者自身が問い直すべきことが三つあります。
一つ目。自分はAIの出した答えの方向性を正せているか。経営判断にAIを使っているなら、その答えを検証する「軸」を自分の中に持っているか。
二つ目。自分の経営判断の根拠は、肩書や前例ではなく、本質的な理解に基づいているか。「〇〇がそう言っていたから」「前回うまくいったから」という判断は、八運の残影です。
三つ目。自分自身の「問いの質」を、定期的に棚卸ししているか。経営者の問いの質が、組織全体の方向性を決めます。経営者の問いが浅ければ、組織全体がその浅さの方向に走ります。
九運「離」は、経営者自身をも照らします。看板より本質。肩書より実質。それは、経営者自身に向けられた問いでもあります。
⑤ 九運を経営に活かすために
中国形而上学は、出来事を「神秘」として眺めるためのものではありません。
大きな時間軸の流れを構造として把握し、意思決定の精度を上げるために使うツールです。
三元九運という時間軸を知っている人間と知らない人間では、同じニュースを見ても、読み取れる情報の深さが違います。財務省の削減案を「少子化の話」として処理するか、「採用基準の構造的転換のシグナル」として読み取るか。その差が、今後10年の経営判断の質に直結します。
九運「離」は2024年に始まり、2043年まで続きます。この20年間、露見のエネルギーは加速し続けます。肩書より本質、看板より実質が問われる時代は、始まったばかりです。
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