風水とは

風水とは|歴史と目的

風水とは古代中国で生まれた思想です。土地や河川の形状から、そこに流れるエネルギー「気」を判断し、そこに暮らす人々に降りかかる災いを防ぐと同時に幸福や成功の運気を得る環境の学問です。死者の家であるお墓を「陰宅」、都市計画や住居など生者(人間)の暮らす場を「陽宅」と呼びます。

風水の起源は4,000年以上も遡りますが、特に唐代(9世紀)に非常に盛んになりました。この時期から、風水は国を豊かにし、戦いに勝つための貴重な知恵として、歴代の王朝で「兵法」として扱われてきました。風水は遣唐使によって日本にも伝えられ、現代まで受け継がれています。

風水は、文字通り「風」と「水」から成る用語であり、「蔵風得水」という意味があります。この原則は、気というエネルギーが風によって動き、水によって蓄えられるという考えに基づいていて、自然環境から得られるエネルギーを最適化し、健康と成功、幸福を得ることを目的としています。

現在、風水は世界中で活用されています。特にアジアの国々、香港、台湾、シンガポール、マレーシア、日本では広く根付いており、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなどの西洋諸国でも、生活の質の向上やビジネスの成功に役立つ手段として活用されています。

POINT

八宅派風水

八宅派風水の創始者は不明ですが、歴史は古く、日本においても風水鑑定といえば八宅派が多いようです。八宅派は、個人や家族の生年月日に基づいた「本命卦」と、玄関の向きから求める「宅卦」に焦点を充てた技法です。宅卦や本命卦により、人の運命や健康、金運に影響を与える8つの方位「八遊星」が間取り図のどの方位になっているかを求め、住まいが持つ独自のエネルギーを分析します。

各方位の吉方位・凶方位がわかれば、個人一人ひとりにとっての吉方位を見つけ出し、住まいにおいては家具のレイアウトやカラーのアドバイス、さらに、龍の通り道である生活動線で流れを変えて、運気が最適になるように整えていきます。

8つの宅卦・本命卦
玄関の向きや生まれ年から導き出された宅卦や本命卦は「八遊星」と呼ばれ、「生気・天医・延年・伏位」の四吉方位と、「禍害・六殺・五鬼・絶命」という四凶方位のエネルギーにわかれます。

陽宅三要|玄関・主寝室・キッチン
八宅派では「玄関・主寝室・キッチン」に重点をおいて鑑定します。玄関と寝室は八遊星の吉方位である「生気・天医・延年・伏位」のエリアに入ることが良く、キッチンなどの水回りは凶方位である「禍害・六殺・五鬼・絶命」で水に流せることが理想とされています。

POINT

玄空飛星派風水|フライングスター風水

玄空飛星派風水(以下、飛星派)は、「時空の変化」、つまり時間と空間の流れを解析する風水です。同じ建物が永遠に繁栄するわけではなく、時代によって運気が変わること、つまり栄枯盛衰があることを着眼点にしています。特に飛星派では、大きな周期として20年ごとに吉方位が変わるとされ、2024年の立春に、8運から9運への転換期を迎えたと考えられてます。八宅派より後から生まれた風水ですが、近年人気が増し、シンガポールやマレーシア、香港では八宅派と組合せて、風水の中心的な存在になっています。

飛星の数字
飛星は、一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星から成ります。それぞれに固有のエネルギーと影響を持ち、これらの星が時と共に空間内でどのように動くかを判断します。
基本的には「1689」が吉数字、「2357」が凶数字、「4」は中立なのですが、飛星派は20年ごとに吉星が変わるのが特徴です。2024年からの20年間は「912」とされていますが、「2」は元来、病気という意味を持つため、できれば2034年、早くても2027年までは吉方位とはみなさないほうが良い星です。

三元九運(180年の周期)
三元九運は、玄空飛星派における中心的な概念で、地球上の運気が時間とともに変化するという理論です。この考えは、180年を一周期とし、それを三つの元(期間)に分けて考え、各元は60年間続きます。さらに、それぞれの元は九つの運(各運は20年間)に区切られ、各運においての運気がどのように動くかを判断します。2024年からは、九運の新たな周期が始まりました。

上元(60年間)
 一運 1864-1883年
 二運 1884-1903年
 三運 1904-1923年
中元(60年間)
 四運 1924-1943年
 五運 1944-1963年
 六運 1964-1983年
下元(60年間)
 七運 1984-2003年
 八運 2004-2023年
 九運 2024-2043年

建築年と「水星」「山星」の影響
飛星派で鑑定の中心となるのは「水星(みずぼし)」と「山星(やまぼし)」です。これらの星は建物の建築年と建物の座向から割り出して飛星図を作成します。さらに年飛星や月飛星を加味しながら分析します。
水星は、流動的なエネルギーをあらわし、金運や情報など、外からの影響やチャンスを引き寄せる力に関係しています。
山星は、動かない静的なエネルギーを示し、安定や守護といった運気を持ちます。健康や安定した人間関係、心の平和など、内面的な安定や充実を得られるかに関係します。

年飛星・月飛星
基本の飛星図(家や建物の建築年に基づく固定された星の配置)に、毎年、毎月によって移動(飛星)する星の影響を判断し、風水調整(レメディ)のために用います。
年飛星は、毎年変わる運気の流れを示します。一年ごとに九つの星が特定のパターンで移動し、その年特有の運気を各方位にもたらします。これにより、ある年に特定の方位が吉方位または凶方位となり、風水的な対策や強化が必要になります。
月飛星は、月単位での運気の流れを表し、毎月変わる星の配置を考慮します。月飛星は、短期間の運気の変化を示しますが、玄関や寝室が凶方位になる月には注意が必要です。

動的空間・静的空間
各方位がどのような用途で使用されているかにより、焦点を充てる星(エネルギー)が異なります。玄関やリビングなど、人の活動が盛んな空間では「水星」のエネルギーを中心に分析し、寝室のような静かで落ち着いたエリアでは「山星」を中心に鑑定を行います。

自宅・オフィスの風水鑑定料金

風水鑑定(訪問による鑑定・図面によるスマート鑑定ほか)

55,000~1,320,000円

風水を学ぶ|資格講座

八宅派風水を学ぶ

33,000~193,600円 基礎・初級・中級・上級

玄空飛星派風水を学ぶ

33,000~193,600円 基礎・初級・中級・上級

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